年間ベスト : 2021年のゴアグラインド 傑作9選

COLUMN

年間ベスト : 数十年、ゴアグラインドをウォッチしていますがやはりベテラン勢が元気だ。今年はLast Days of Humanity、Spasm、Gutalax、Intestinal Disgorgeと名の知れたゴアグラインド・バンド達がアルバムをリリースし、個人的にも一時期過去の作品を引っ張り出して聴いたりリバイバルしていました。ゴアノイズ系もGORENOISE SUCKSなどオンライン上に点在するゴアノイズを統括する存在がいたり、YouTubeチャンネルGore Grinderが最新作をピックアップしバンドもシェアするなど一つの拠点になっている。ベテランから新しいプロジェクトまで、サウンドのクオリティとかは無視して”刺激的だったもの”を中心にピックアップしてみました。若干汚い、グロいアートワークもあるので、苦手な方は細めで呼んで下さい笑

 

 

第9位 : Intestinal Disgorge – Scat Blast
Link : https://intestinaldisgorge.bandcamp.com/album/scat-blast

 

1996年から活動するテキサス州サンアントニオのゴアグラインド・レジェンド、Intestinal Disgorgeの新作。でっかいうんこに勇ましさを感じるアートワークはもちろんYouTubeではモザイク必須。どうやらいくつか別にジャケットが存在するようですが、見ない方がいいと思います……。さて肝心の内容ですが、このアルバムからギタリスト不在、ベーシストが3人いるという意味不明なメンバーラインナップで録音されており、嘘かと思いきや本当にギターレスで様々なベースラインが交差しています。ドラムは結構かっこいいんですが、ボーカルは20年間「キャー」しか言ってないですね。たまにはメロディアスに歌いたいとか思わないんでしょうか…..。ゴアグラインドも20年続けると誰かに尊敬されたりするので、何事も継続が大事です。色々言いましたが、普通にかっこいいアルバムです。

 

 

第8位 : Columbine Carcass – Columbine Carcass
Link : https://columbinecarcass666.bandcamp.com/album/columbine-carcass

 

ジョージア州アトランタを拠点に活動するゴアグラインド・ユニット、Columbine Carcassのセルフ・タイトル作。バンド名はもちろんコロンバイン高校銃乱射事件に由来しており、アートワークは射殺されたエリック・ハリスとディラン・クレボルドの有名な写真。ゴアグラインドは刺激的な死体の写真のコラージュなどが多いが、あまり殺人事件をコンセプトに楽曲制作からアートワークに至るまで一貫性のあるものは少ない。集中力のない音楽なので、そうした作品をゴアグラインドで作り込むという文化がない。彼らも楽曲までは事件に関するものではないにしろ、数ある凶悪事件などをテーマにしたアルバムやプロジェクトがもっとあってもいいと感じられた一枚。サウンドも個人的には良いと思える雰囲気があって、雑にプログラミングされたドラムの上をゴミみたいなディストーションが適当にかかったリフを錯乱状態の人間が弾いてるのが最高。

 

 

第7位 : Putrid Stu – Amidst an Anal​-​Analgesic Assembly
Link : https://putridstu.bandcamp.com/album/amidst-an-anal-analgesic-assembly

 

オハイオ州デイトンを拠点に活動するワンマン・ハイスピードブラスティング・ゴアグラインド・プロジェクト、Purtid Stuの新作。本作はドラマーにタイのブラスティング・ブルータルデスメタルバンドEcchymosisのPolwachが参加している。とにかくスネアのハイピッチ具合が強烈で、スネアじゃなくて空き缶を叩いているのではないか疑惑があります。1曲あたり10秒程度が平均で最後の「Crohn’s Last Breath」のみ1分というショートカット具合も良いですね。アートワークはモザイク入ってますがアルバムを買うと無修正版が見られます。

 

 

第6位 : Retching Pus – Smears of Red Stool
Link : https://retchingpusgore.bandcamp.com/album/smears-of-red-stool

 

ニューヨークを拠点に活動するワンマン・ゴアグラインド・プロジェクトの2021年2作目。割とゴーリー・グルーヴもあり、ギリギリObscene Extreme出れる感じのサウンドではありますが、基本的に雪崩の如く崩壊し続けるノイジー・ブラストビート炸裂系ゴアグラインドを展開。IllustlatorとかPhotoshopというソフトに頼らず切り貼りしてスキャンしたアートワークが最高です。ゴアグラインドはやっぱりショートカットで演奏技術を習得する根気がない人間にぴったりの音楽。ゴアグラインドの人間性の特徴が滲み出た一枚。

 

 

第5位 : Labia Meat Mud Flap – Labia Meat Salad
Link : https://gorenoisesucks.bandcamp.com/album/labia-meat-salad

 

出身国不明、ですがおそらくアメリカ拠点のぽんこつサイバー/ゴアグラインド・ユニット、Labia meat Mud FlapのGORENOISE SUCKSから出た本作。Windows XP直系フリー打ち込みソフトで作られたかのようなトラックは2000年代後期、ゴアグラインドを夢中でディグっていた時に多発していたKOTS周辺のゴア〜ニンテンドーコアの趣が感じられて懐かしい気持ちになります。どこで見つけてきたのか不思議になってしまう意味不明なサンプリングSEを長々と冒頭に持ってくるのも最高です。全く次作に期待とかしてませんが、こういう作品を年間10枚位出し続けて欲しいですね。

 

 

第4位 : First Days of Humanity – Mineralized
Link : https://firstdaysofhumanity.bandcamp.com/

2019年結成、アリゾナ州フェニックスを拠点に活動するワンマン・ゴアグラインド・プロジェクト、First Days of Humanityの最新作。活動スタートからハイペースでリリースを続けていて、一体これが何作目なのかは本人にしか分からないでしょう……。バンド名はもちろんLast Days of Humanityからきていて、そのサウンドもハイスピード・ブラストに雪崩の如く襲いかかるノイジーなリフ、そして下水道ボーカルが乗ってくる溺死系ゴアグラインド。目新しいことは何一つしていないが、ハイペースなリリース、一貫したアートワーク、Last Days of Humanityへのリスペクト、それらがただただ素晴らしい。来年は何作出るだろうか。

 

 

第3位 : Spasm – Mystery of Obsession
Link : https://rottenrollrex.bandcamp.com/album/mystery-of-obsession

 

2000年代初頭から活動するチェコのゴアグラインド・トリオの4年振り6枚目のフルアルバム。Gutalaxの先輩にあたる彼ら、アートワークが楽曲にファニーな要素は少なく、どちらかというとSMネタが多いポルノ・ゴアグラインドの系譜にあります。本作も歪んだ性癖をテーマに2分に満たないゴアグラインド曲をノンストップで繰り広げていく。曲名がかなり最悪で、「Masturbation Never Breaks Your Heart」、「Garlic Sperman」、「Harvest of Cocks」、「Pussy is The Most Effective Tool of Love」などなど常人には考えられないタイトルばかり。

 

 

第2位 : Last Days of Humanity – Horrific Compositions of Decomposition
Link : https://rottenrollrex.bandcamp.com/album/horrific-compositions-of-decomposition

 

1989年から活動するオランダ出身のゴアグラインド・レジェンド、Last Days of Humanityの再結成後初となるフルアルバム。2006年にリリースしたアルバム『Putrefaction In Progress』は、後のゴアグラインド・シーンの典例とも言えるサウンドで大きな影響をもたらしたものの、バンドは解散してしまった。2010年に復帰後はスプリット作品などのリリースをマイペースに続け、なんと本作が15年振りのフルアルバムとなる。もう少し話題になるべきだったが、大々的なプロモーションを全く行わなかったのと、ファンが期待していた生臭いアートワークではなく、インターネットで使い古されたホラー画像のアートワークが不評だったのが原因でアルバムが出たことに気づいていない人も多いかもしれない。これがれっきとしたニューアルバムなのかどうか、そのサウンドだけでは区別がつかないという人が多いのも原因でしょうね…。解散直前のハイピッチ・スネアが音速で駆け抜けていくスタイルではなく、初期のバンド・サウンドへと回帰。『Putrefaction in Progress』のイメージが強すぎて若干の違和感があると思いますが、総じてピュアなオールドスクール・ゴアグラインド。最高のアルバムだと思います。

 

 

第1位 : Gutalax – The Shitpendables
Link : https://rottenrollrex.bandcamp.com/album/the-shitpendables

 

チェコを代表するゴアグラインドバンド、Gutalaxの6年振りとなるアルバムは、お馴染みのRotten Roll Rexからリリースされた。Obscene Extremeの目玉バンドとして知られる彼ら、コンセプトは結成当時からブレることなく”うんこ”です。10年以上うんこへの情熱を絶やすことなく続け、ミュージックビデオやアートワークに至るまでうんこがべっとり、さらにはステージに簡易トイレまで設置してしまうからその徹底っぷりは凄まじい。彼らはゴアグラインドのファニーな要素の完璧さに加え、曲もかなり良くて、おそらくソングライティングを担当しているメンバーはハードコア/メタルコア/デスコアを通過していると思われます。ソリッドでキャッチーなリフワークにピッグ・スクイールがバウンシーにのせてきます。

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