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ブラッケンド・デスコア最前線レポート vol.01

COLUMN

“ブラッケンド・デスコア”という、デスコアのサブジャンルについては、2017年に執筆した『デスコアガイドブック』の中でも触れていた。有名どころでいえばLorna ShoreやA Night in Texasなどが挙げられると思うが、バンド活動に安定感がなく、ブラッケンド・デスコアというシーンを牽引していける存在として活躍しているかと言えば疑問だ。ただ、彼らの登場に刺激を受け、アンダーグラウンドではブラッケンド・デスコアバンドとして少しずつファンベースを拡大しているバンドもいる。ここでは、2021年にニューアルバムをリリースした、または計画があるバンドを中心に最先端のブラッケンド・デスコアがどうなっているか、彼らはそれぞれにどんな特徴があるのかをチェックしていこうと思う。


 

Mental Cruelty – A Hill To Die Upon

2014年からドイツの都市、カールスルーエを拠点に活動するブラッケンドデスコア/スラミング・デスコアバンド。2018年にセカンド・アルバム『Purgatorium』をRising Nemesis Recordsからリリースすると、それまでアンダーグラウンドのデスコア・コミュニティ内に留まっていた人気がワールドワイドなものに拡大。2019年からはUnique Leader Recordsと契約を果たし、アルバム『Inferis』を発表。ブルータルデスメタルやデスコアという枠を超え、メインストリームのエクストリーム・メタルシーンにおいてもその名を轟かせた。彼らのブラッケンド成分は、作り込まれたオーケストレーションと、ファストに疾走するブラストパートのコントラストにあるだろう。これらは、彼らが得意とするダウンテンポ・パートの破壊力を倍増させる為にも聴こえるが、それにしてはクオリティが高い。このパートのみで楽曲を作れば、Century Media RecordsやMetal Blade Recordsのブラックメタル勢にも食らいつける実力があるようにも思う。5月にリリースが決まっている新作『A Hill To Die Upon』は、クリーン成分もあり、ステップアップのきっかけになりうる作品になることは間違い無いだろう。

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Drown In Sulphur – Vivant Tenebrae

イタリア/ミラノを拠点に2014年から活動するダウンテンポ・デスコア/ブラッケンド・デスコア、Drown In Sulphur (ドローン・イン・サルファー)。もともとはOceans Ate Alaskaがダウンテンポ・デスコアをプレイしたかのようなエクスペリメンタルなスタイルを得意としていたが、2019年にドラマーDomenico Francesco Tamila以外のメンバーが脱退。以降はコープスペイントを施した強烈なヴィジュアルで、ストレートなメロディック・デスコアへと傾倒していく。このメロディック感がDark Funeralなどを彷彿とさせ、彼らをブラッケンドと呼ぶ所以になっている。ところどころニューメタルコアのようなワーミー・フレーズも組み込んでいて、洗練されればなかなか面白いサウンドをプレイするようになるかもしれない。ちなみに2019年に脱退したMattia Maffioli、Max Foti、Simone Verdeは新たにDefamedを結成。こちらもデスコアシーンでは注目を集めるバンドのひとつに成長している。

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THE HATE PROJECT – HUMAN SACRIFICE

スウェーデンの都市、カルマルを拠点に活動するブラッケンド・デスコア。2019年から本格始動ということで、まだまだアンダーグラウンドでの人気に留まっているが、彼らも注目しておきたいバンドのひとつだろう。今年2月にリリースされたデビューアルバム『Seize the Obscurity』は、同郷のVildhjartaやHumanity’s Last BreathにあるようなThall成分が豊富で、アトモスフェリックさも個性的。シンプルすぎるバンド名も、得体の知れない邪悪さがあってサウンドとマッチしている。

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Bonecarver – MALLEVS MALEFICARVM

スペインを拠点にCANNIBAL GRANDPAという名前で活動していた彼らが、Unique Leader Recordsとの契約をきっかけにBonecarverへと改名。若干B級感のあったサウンドもぐっと引き締まり、今年リリースしたアルバム『Evil』も好評だ。ダウンテンポやビートダウンというところよりも、メロディック・デスコアとブラックメタルを純粋にクロスオーバーさせたようなスタイルを得意としている。アルバム収録曲「MALLEVS MALEFICARVM」は、特にメロディアスでオーケストレーションも良い塩梅で組み込まれている。やはりブラストビートに注力しているデスコアは、デスコア以外のメタル・コミュニティから高評価を得る傾向にあるように思う。

Redirecting...

Worm Shepherd – ACCURSED (FT. ALEX KOEHLER)

おそらく今、最もブラッケンドなデスコアは、Worm Shepherdだろう。ちょうど2021年3月26日にUnique Leader Recordsとの契約を発表。ブレイクに向かって、じわじわと注目度を高めている。プログレッシヴ・デスメタルとブラックメタル、そしてデスコアが調和したサウンドは、これからのブラッケンド・デスコアのスタンダードとも言える雰囲気がある。特にデスコア成分においては、爆発的なダウンテンポ・パートが一発のみという清々しさがあり、あとはほとんどブラストビートで疾走し続けている。まだ新作のインフォメーションなどは出てきていないが、先行で公開されるだろうシングルは即日チェックすることをオススメしたい。

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