01. Welcome To S Town
02. Sleep
03. Take Me
04. 2 Close (feat. Drew York)
05. Low Life
06. Southwind
07. Style
08. Outlaw
09. Life Without
10. Denial
11. Out Of Control
12. Bite Down
アラバマ出身叙情系メタルコア〜ハードコアパンクスの通算5枚目。
2011年のデビューアルバム以来コンスタントにリリースを続けています。
甘酸っぱい高音ギターとスローなグルーヴを織り交ぜた、叙情系メタルコアと呼ばれるスタイルの彼ら。
先行公開されたシングル「TAKE ME」の安定感ある仕上がりになんの抵抗も無く本アルバムに手を付けたのですが、聴いてみてかなりびっくりしました。
まずリードトラック「SLEEP」。
昨今のNu-Metalリバイバルに乗っかる形で思いっきり寄せてきた感じです。
硬派でストイックな印象のあったGideonが、こういう要素を柔軟に取り入れたことに驚かされました。ノイジーなサウンドとラッピン調にスクリームするDanielがここまでフィットするとは・・・。
続く「Take Me」は安定のGideonを聴けます。単音トレモロのフレーズからフェードイン、刻み重視のリフですが唸るようなギターと細かいドラムアレンジがお洒落。後半思い出したようにノイズギターが登場し、本作のNu-Metalとの融合を主張。
そしてStray From the PathのDrew Yorkがフィーチャーした「2 CLOSE」。彼がフィーチャーすると必然的に楽曲はそっち寄りになるんですが、大方の予想通りNu-Metal色が強いです。
弾むベースラインとドラムから、爽やかで甘酸っぱいメロディーへと繋げるあたりGideonらしさはしっかりと維持してます。
他にも軽いスネア音に合わせてノイズとグルーヴで攻める「LOW LIFE」や「SOUTHWIND」も漂う陽キャ感がすごい。インタールードの「STYLE」はスクラッチやトラップ的な要素を感じる打ち込みソング。
グルーヴにスクラッチを織り交ぜて不協和音のようなリフを刻む「OUTLAW」、ミニマルなリズム隊から徐々にテンポを上げてく「LIFE WITHOUT」はハードコアパンクスの香りがして良い感じです。泣きのパーもしっかり導入されてます。
唯一小文字表記のタイトルトラック「out of control」は疾走感と低音を効かせた刻みで過去作の流れを汲んだ叙情ナンバー。
ラストを飾る「BITE DOWN」は彼らの中でもかなり重ためのグルーヴでズンズンとかましていくブルータルナンバー。
最後はこういう曲で締めてくれたのはよかったです。
2年振りとなった本作は、Nu-Metalとの融合を目指した意欲作に仕上がりました。らしさは残しつつバランス良く組み込まれてると思いますが、賛否は分かれると思います。
前作『Cold』の唸るようなリフとタフな咆哮で押し切っていくスタイルがかなり好きだったので、個人的には過去作に軍配が上がりました。でもベテランの域に突入したバンドだけあって新しい要素は違和感なく作品に盛り込んでます。
こっちの方がウケは良いのかもしれないですね。
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