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【REVIEW】 TesseracT / Sonder (2018)

METALCORE

イギリス出身、元FellsilentのギタリストAcle Kahneyを中心に結成されたプログレッシブメタルコアバンドの通算4枚目のフルアルバム。

Djent系ではPeriperyと並んで知名度が高く、日本盤化もされているバンドです。

ボーカルが安定しないことでも世間を賑わせる彼らですが、前作Polarisから復帰したオリジナルボーカリストDanielが今作も担当しており、実質2ndアルバムのAltered Stateを除けば全て彼が担当していることになります。

Meshuggah譲りのサウンドを拝借しつつも、このバンドはアトモスフェリックな空間美に特化した音作りが特徴的です。

Djentサウンドと言えば、ポリリズムやシンコペーションを駆使した複雑なリズムワーク、そして多弦ギターによる唸るような響きを打ち鳴らすことで濃密な音世界を構築していくのですが、ブルータリティーを重視するかどうかで色合いが変わってきます。

多弦ギターによる必然的な重さをブルータリティーに活かすか、あるいは空間美に用いるかでベクトルが異なるというのが個人的な見解です。

ブルータリティーとしてのDjentで言えば、初期のVolumesStructuresReflectionsといったバンドはかなりデス要素の強い、言うなればMeshuggah直系のサウンドと言えそうです。

このTesseracTは、上述した分け方をするのであれば空間美に特化したサウンドであると言えます。

複雑なリズムワークと美しいサウンドスケープを武器に、アトモスフェリックな世界を構築する美しい世界は聴けば聴くほどハマっていきます。

今作『Sonder』では一体どんな仕掛けを用いるのかと思っていたのですが、傾向としては過去作の総括に加え、一重に追求し続けた空間美を極限まで高めてきたように感じました。

もはやギターが鳴らせる最も低いと思われる轟音、対比するように爪弾かれる煌びやかなサウンドスケープ。

デスコアバンドでは、同じくイギリス出身Black Tongueドゥームコアなるものを提唱し、より鈍重でスローなスタイルを打ち出しましたが、そのDjentバージョンがこのSonderなのかなと。

Djentという言葉が世間に浸透し始めて以来史上最高に低いDjentミュージック、行き着くとこまで来てしまったような恐ろしいアルバムで10年代を締めくくったTesseracT

ボーカルはいつになくポップに響き渡っており、轟音をかろうじて繋ぎ止めるような歌心でアルバムを引き締めているのも面白い所です。

実験的な要素を多分に含んだ前作と比べて、やっていることは非常にシンプルで、対比する要素の振り幅を極限まで広げたような作品でした。

TesseracT – King (from Sonder)
TesseracT – Juno

Track List

1. Luminary
2. King
3. Orbital
4. Juno
5. Beneath My Skin
6. Mirror Imag
7. Smile
8. The Arrow

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