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【REVIEW】 Periphery / Periphery Ⅳ : Hail Stan (2019)

METALCORE

通算4作目となるフルアルバム。

コンセンプト作をカウントするならまた話は違いますが、ナンバリングタイトルで「Ⅳ」と冠しているのでこのように記載しておきます。

Djent〜プログレッシブメタルコアではお馴染みのバンド。2010年のデビューアルバムにおいてDjentというジャンルを世に知らしめたムーブメントの立役者にしてキングが還ってきました。

もちろん、彼ら以前にもDjent成分を含んだバンドはMeshuggahSikthTexturesなど既に存在していました。

それを明確にカテゴライズし、ムーブメントとして広めたのはこのバンドの核であるギタリストMisha “Bulb” Mansoorだということですね。

そんな看板を幸か不幸か背負うことになったPeripheryですが、実際Djentをやっているのはデビュー作だけで、2作目以降はあくまで付随する要素としてDjentがあって、自由奔放に独自のプログレッシブメタルコア路線を開拓しているように思います。

彼らはそれぞれが生粋のオタクであり最高のテクニカル集団なわけですから、実際何をやらせてもセンス良く纏めてくるスキルに裏打ちされたバンドであることは間違いないでしょう。

彼らのデビュー作が2010年ということを考えると、その節目である2019年にナンバリングタイトルが出ることは何だか感慨深いものがあります。

古巣であるSUMERIAN RECORDSから離れ、自身の立ち上げたレーベル3DOT Recordingsからのリリース。

で、内容は相変わらず世間を騒がせるPeripheryらしいアルバムに仕上がっています。

というのも、本作リードトラックReptileは彼らのキャリアを塗り替える1642というとんでもない長尺ナンバーで、それを頭に持ってくる実にひねくれた構成になっています。

Periphery – Reptile (Audio)

Spencer Soteloの表現力は更に増していて、ドラマチックなナンバーに合わせて実に多彩なボーカルワークを披露します。

ベースとなるアンセミックなフレーズがあって、それぞれ別のアプローチで物語に起伏を付けているような曲です。

デビューアルバムのラストを飾るRacecarが彼らにとっての1番の長尺ナンバーだったわけですが、それを10年の節目にキャリアを塗り替えて今度はリードトラックに持ってくるんだから、本当に彼らはイカれてます(もちろん良い意味で)。

Mishaは以前インタビューで、「バンドマンなら複数の収入源を確保しよう」といったような主旨の回答をしていますが、これって別に儲け主義とかじゃなくて、自分のやりたい音楽に割ける時間を増やす手段に過ぎないんですよね。

そして実際に10年かけて自分達のやりたいように出来る様になったからこそ、レーベルも離れてこれだけのチャレンジを行えるようになったということなんでしょう。

Periphery – Blood Eagle (Official Music Video)

先行シングルとしてリリースされたBlood Eagleがブチ切れ度数全開のDjent曲になっていたことも面白いです。

別にやろうと思えば出来るけどね

と言わんばかりに暴れ回るのは文句無しのかっこよさ。

今作の傾向として、音作りがヘヴィーになっている点が挙げられると思います。

7弦だから8弦だからどうとかそういう話じゃなくて、ダークでヘヴィーな質感をPeripheryなりに表現したのがこの作品なのかなと。

そんな中でも、Peripheryではお馴染みのブレイク曲It’s Only Smileを入れてくるあたり、ファンのツボを抑えていますね。

Periphery – Crush (Audio)

他には「Crush」なんかも面白いです。

元々Peripheryはこういう打ち込み系への傾倒はその片鱗を見せていたし、Mishaがシンセにハマってるのは分かってたけどここまで大胆に取り入れてくるとは・・・。

Bring Me The Horizonが爆弾を投下(もちろん炎上)しましたが、こういう自由奔放なやり方って個人的には全然嫌いじゃないです。

メタルがアンダーグラウンドに埋もれ続けるのってある意味過去に囚われた独特のアングラ気質が影響しているのは間違いないし、シーンの変遷とともに批判を浴びてきたのはPeripheryも同じなのかなあと。

だからこうして好きなようにやりたいことやれるってのはアーティストにとって大事なことだと思います。

後半はスラッシュテイストな曲まで持ち込んできたり相変わらずひねくれまくってるのもPeripheryならでは。

独自のヘヴィネスとプログレッシブメタル路線を追求した結果がこの「Hail Stan」で、ここまで自由奔放にやって上手いことアルバムとして纏めてるのは、彼らのスキルや音楽に対する豊富なインテリジェンスがあってこそ。

にしてもSpencer Soteloの表現力と歌メロの秀逸さは作を追う毎にスケールを増してて本当に驚かされる。

これでライブも口から音源出るタイプなんだから本当に信じられない。

下の動画は例の「Reptile」を完全再現した動画です。

恐ろしい。。。

Kento Maruyama

Meinl Cymbals – Periphery – "Reptile"

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