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【REVIEW】Carnifex / World War X (2019)

DEATHCORE

カリフォルニア州サンディエゴ出身デスコアバンドの通算7枚目のフルアルバム。

デスコアというジャンルが一気に隆盛した2005年に結成されたCarnifexは、今や世界中のファンを虜にするバンドだが、その道のりは決して順風満帆ではなかった。

2012年に4枚目のフルアルバム『Untill I Feel Nothing』をリリース後、バンドは解散をアナウンス。

当時ボーカルのScott Lewisは、この作品について“過去の作品の全てを1枚にぶち込んだ”と語っているように、まさにアーティストとしての渾身の作品だったことが伺える。

年末に、故郷であるカリフォルニアでエクストラショーを行った彼らは、暫しの休息に入ることになる。

オリジナルメンバーでドラムやシンセサイザーを担当していたShawn Cameronは、この解散中にもUnicorn Deathなどのプロジェクトを立ち上げて意欲的に音楽活動をしていた。

2013年10月、バンドは突如再結成をアナウンスし、Impericonが主催のNever Say Die! Tourへの参加が決定。更に名門レーベルNuclear Blastとの契約に成功し、2014年に3月には4thアルバム『Die Without Hope』をリリース。

この間わずか5ヶ月というスパンの短さで、まるで解散などなかったかのように活動を加速させていく。

かつての鬱憤を晴らすようにLewisのボーカリゼーションはより一層タフさが増し、デスコアとしての様式美を保ちつつも、叙情性の高いリフワークやオーケストレーションによる荘厳なアレンジで新たなCarnifexサウンドを提示。

そんなCarnifexが2019年、7枚目となるフルアルバム、『World War X』を完成させた。

ここからは楽曲と共に彼らの新作を紐解いていこう。

CARNIFEX – World War X (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

オープニングトラックでアルバムタイトルにもなっている「World War X」

銃器のSEから幕開けする本曲は、人類の破滅を描く残酷な歌詞と、後期Carnifexで顕著になったシンフォニックなアレンジを大胆に取り入れたドラマチックなナンバー。

ギターサウンドはどちらかというと欧州の匂いを感じさせる叙情性に満ちており、ヘヴィネスとメロディーを同居させたハイブリッドなサウンド。

メロディックデスメタルの影響を感じさせる爆走パートやピアノサウンドが程よくアクセントを加え、2014年以降のCarnifexサウンドを突き詰めた印象だ。

CARNIFEX – Visions of the End (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

続く「Visions of the End」はザクザクと刻みながらも随所に爆走、ビートダウンを細かく挟み込んだ激烈ナンバー。

脱デスコアを模索するバンドも多い中、Carnifexはデスコアの様式美を保ちながら独自の進化を見せてくれるので非常にワクワクさせられる。

後半には派手なリードギターが登場し、一筋縄ではいかないテクニカルなブレイクダウンも見せる。

Eyes of the Executioner

4曲目「Eyes of the Executioner」はテンポチェンジを巧みに使い分けながらゴリゴリと進行したかと思えば、美麗なギターソロを覗かせる。典型的なブレイクダウンのパターンを今作で多用してきている点も、デスコアバンドの先駆者らしい潔さを感じる。

CARNIFEX – "No Light Shall Save Us" featuring Alissa White-Gluz (OFFICIAL MUSIC VIDEO)

5曲目「No Light Shall Save Us」Arch EnemyのAlissaがフィーチャーしたメロディックデスメタル好きにはニヤリとさせられる曲で、荘厳なアレンジと相反する暴虐性を同居させた本作を象徴するナンバー。

All Roads Lead to Hell (feat. Angel Vivaldi)

そして畳み掛けるように突入する「All Roads Lead to Hell」ではゲストにギタリストAngel Vivaldiがフィーチャー。

By Shadows Thine Held

ラストを飾る「By Shadows Thine Held」はDjentっぽいグルーヴとデスコアの暴虐性をミックスした曲で、後半になるにつれてテクニカルになっていくリフワークが聴いていて心地良い。

デスコアとしての様式美を保ちながら、様々な音楽からの影響を感じさせる貪欲なクロスオーバーを見せるCarnifex。

2020年現在、同じく新作をリリースしたThy Art is Murderと共にヨーロッパツアーを敢行中で、今後も彼らの活動に目が離せない。

Track List

1. World War X
2. Visions Of The End
3. This Infernal Darkness
4. Eyes Of The Executioner 
5. No Light Shall Save Us
6. All Roads Lead To Hell
7. Brushed By The Wings Oe Demons
8. Hail Hellfire
9. By Shadows Thine Held

written by Kento Maruyama

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